

皆さんこんにちは。
株式会社フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業に、多趣味に生きています(最近特撮にハマりました)。
「ニット修理を生業に」とは言っていますが、私自身、編み物ができません。学生時代に選択授業で触れた程度ですので、恐らくこの記事を読んでいる皆さんの方が詳しいことでしょう。そんな私ですが、ニット修理の仕事は8年目くらいになります。
修理を続けて感じるのは『修理と編むことは似ているようで全く別物』であるということ。編む技術が全く必要ない訳ではないのですが、それだけでは修理はできないのです。だからこそ、専門職としてフィットニットでは日々ニットと向かい合っています。
修理品としてやってくるニットですが、大まかに3種類に分けられます。
- 着るのに難がある
- ほつれてしまった
- リメイクしたい
と、大体こんな感じです。実際の修理内容は更に細かく分類することができ、キリがありません。一着一着修理内容が違うのですから、当然修理方法も様々です。
『修理内容を理解し、修理品を手に取り、適切な修理方法の提案をする』
言うのは簡単ですが実際にやってみるのは結構難しい…。でも、それが楽しい部分でもあるのです。
実際にはどんな修理をしているのでしょうか。
袖丈詰めの作業
袖丈詰め。海外ブランドのニットは袖丈が長い傾向にあります(萌え袖を通り越して長い)。体型が違うのですから当たり前なのですが、そのまま着るとカッコ悪いですよね。なので、お客様の寸法に合わせてカットします。そのままハサミでカットする?そんなことをしたら切った端からほどけてきます。
そこで、一目一目針ですくってつないでいきます。
使用しているのは先端の丸い刺繍針。皆さんが思っている以上に細かい目をつないでいます。
変わり種の模様も一目ずつ丁寧につないでいきます
ほどくタイミングで模様の構造を頭に叩き込み、再現しながらつないでいきます。袖丈の場合も着丈の場合も、構造暗記チャンスはほどくときの2回。そのチャンスを活かすことができるかどうかが、その後の作業難易度に大きく影響していきます。


穴あき補修。シール部分に穴が開いています。Vネックなのでこの形を崩さず修理していきます。穴のすぐ脇に縫い合わせがあったので結構厄介でした。
最近では穴あきニットのお修理方法として、ダーニングが紹介されていますね。あえてカラフルな糸を使い、装飾的に修理することが多いダーニングとは逆に、私たちは極力元の状態に戻し、目立たなくさせる修理を行っています。


デザイン変更。写真は普通の長袖セーターです。着やすく使い勝手も良いセーターですが、思い切って袖を変えてしまいます。袖ぐりの縁は外した袖から製作したり、編み地を探してきたり…。お客様のご希望に添えるようその都度、方法を模索しています。
と、こんな感じでざっくりとした紹介でしたが、いかがでしたでしょうか?
今後も修理事例を通じて、いろいろな修理の現場を紹介できたらと考えています。
お手持ちの訳ありニット、捨ててしまう前に一度お直しを考えてみてはいかがでしょう。
大切なニット、お気に入りのニット、一着一着丁寧にお修理していますので、ぜひご相談くださいね。
株式会社フィットニット
Twitter @Fit_Knit_11704
Instagram @fitknit11704
㈱フィットニットの修理技術者。東京・高田馬場にあるフィットニットでは、卓越した技術を持つ修理技術者によるニットの修理・補修のほかリメイクなどを専門に受け付けている。元通りになるのは当たり前。着心地を損なうことなく修復することをポリシーとしている。
http://www.fit-knit.com



