ニットと修理のエトセトラ

【番外編】フィットニットの新たなる挑戦

公開日 2023.05.25 ライター=修理技術者メグヲ

コラム
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修理技術者メグヲ
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画像1さらりとした夏素材糸を使って、スマホが入るくらいの大きさの巾着が作れます


フィットニットには編み機のスペシャリスト達が在籍しています。ご興味のある方、編み機でのハンドメイドを体験してみたい方は、ぜひご参加くださいませ。

画像2画像は全てサンプルです


ワークショップの詳細はこちらから

【6/9,10,23,24】フィットニット 編み機ワークショップ

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今回のワークショップ開催に先駆けて編み機の体験をしてみました。『初体験☆悪戦苦闘の編み機体験』。ぜひ皆さんの参考になれば幸いです。

※今回体験したアイテムは、巾着ではなくストールです。ストールのワークショップは今後開催予定です。


初体験☆悪戦苦闘の編み機体験


5月某日、午後。編み機に関して全くの素人である私は、緊張でガチガチになりながら待機していました。編み機なんて誰かがガシャガシャやっているのを、遠くから見たことしかありません。果たして無事に編み機の体験ワークショップを終えられるのでしょうか?


目の前で行われている設営の様子。編み機のフタを開けるけるとたくさんののパーツが出てきました。無駄なく収納されています。

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ワークショップ担当スタッフの手で着実に組み立てられていきます。

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組み立て終了後、いざ着席して体験開始。参考のためにタイムも計るそうなので、余計緊張します。と、その前に。編み幅分の針の準備をするとのこと(スタッフがやってくれました)。

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手取り足取り糸かけを習います。1針に1目、糸をかけていきます。糸端は機械を固定しているネジに引っ掛けているのですが、本当に無駄のない機械ですね。

画像9左側のネジに引っかかってるのが糸端


張り詰めすぎると編む時に糸が切れるとのことなので、程よいたるみで…。とは言われたものの、その「程よいたるみ」が全く分からなかったので、しつこいくらいに聞きました。

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左手で糸を押し込みながら押さえて、右手で糸を引っ張りつつ糸をかけます。無駄な力が入っているからでしょうね。二の腕がちょっとばかりピリピリしてきました。半分くらい糸かけを終えたあたりで、ちょっとコツを掴んできました。残りをスイスイ進めて糸かけは終了。

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いざ!いざ参る、編むぞぉ!

気合だけは十二分に、全部で364段のストールを編みはじめます。


ジャーーーーー……ガチィッ!!


最初の1段目から、横にスライドするシャトルみたいな機械が引っ掛かりました(キャリッジというらしい)。


動かない。

全然動かない。


中で糸が絡まったのか、戻すこともできません。スタッフの手でキャリッジの蓋を開けてもらい、一旦外して1段目からもう一度やり直すことに。


動かすスピードが早かったようなので、今度は少しゆっくりと。スムーズに編めました。糸かけをした最初の目も切れる事なく、左へ右へガシャガシャ編んでいきます。

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21段目でスタッフにヘルプを頼んでいます。まだまだ先は長いのに。序盤からこんな感じで、大丈夫でしょうか…。

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慣れない動作に、思ったよりも重たいキャリッジ。下半身に力を入れて、しっかり自分を支えないとこちらが振り回されそうになります。


端っこに糸が垂れているのは、キャリッジの操作がおぼつかないせいで、たるんでしまった糸です。後ほど始末をするので、そのままにして編み続けます。

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編んでいる間は、ちょくちょく重りの位置を変えます。下方向へ引っ張ることで針から糸が外れるのを防ぎつつ、糸の毛羽が絡まることを防止しているそうです。この操作を忘れてしまうことが多く、そのたびに毛羽が引っかかったり、引き上がったりして直してもらうことになりました。


5段ほど編んだらおもりを移動するように意識することで、少しずつスムーズに編んでいけるように。

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そして…。

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ようやっと目標段数達成!


いい汗をかきました。だいたい50分くらい編んでいました。さすがにここまで長くなると端が床についてしまうので、汚れないよう袋の中に詰めてあります。ぱっと見はなかなかいい感じではないでしょうか?


編み機体験はここで一旦終了。ここから先はスタッフの手で処理をしてもらいます。その後ストールがどうなったのかというと…。まずは、赤い糸を使って捨て編みをするらしいです。

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私よりもずっと素早く編んでいます。さすがプロ。見ていて気持ちがよくなります。

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改めて見ると、本当によくできた機械ですね。発明者は天才か?天才だ。

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こちらが完成した直後のストールです。アイロンがけをしていないため、まだ長さもないし、脇もくるくるにまるまっています。さらには捨て編み部分もそのままなので、端の処理も残っています。

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なかなかいい感じですね。肩掛けとしてもいいと思うんですよ、これ。今回は2色づかいなので、まだらに色が変わっているのがポイントです。

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残っている諸々の処理はスタッフがこなしてくれます。至れり尽くせりとはまさにこのこと。最後はしっかりとプレスで仕上げてもらい、こんなに立派なストールになりました!

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いかがでしたでしょうか?

手編みとはまた違ったとても面白い経験でした。最初こそ364段という数字にびっくりしましたが、終わってしまうともっと編みたかったです。


2023年6月から、フィットニットの編み機ワークショップが始まります。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にご参加くださいませ。6月に開催されるのは巾着づくりのワークショップ。


詳細は以下リンク先をご覧ください

【6/9,10,23,24】フィットニット 編み機ワークショップ


今回ご紹介したストールのワークショップも開催予定です。お楽しみに!


株式会社フィットニット

http://www.fit-knit.com

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修理技術者メグヲ
ライタープロフィール / 修理技術者メグヲ
㈱フィットニットの修理技術者。東京・高田馬場にあるフィットニットでは、卓越した技術を持つ修理技術者によるニットの修理・補修のほかリメイクなどを専門に受け付けている。元通りになるのは当たり前。着心地を損なうことなく修復することをポリシーとしている。
http://www.fit-knit.com
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