ニットと修理のエトセトラ

魅惑の四角形

公開日 2023.12.19 ライター=修理技術者メグヲ

コラム
コラム
修理技術者メグヲ
Slider line 1 Slider line 1


フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業にしています。


早いもので、今年ももう終わりを迎えようとしていますね。2023年の最後はレトロでかわいいあのモチーフの修理事例を紹介します。


四角く編まれた色とりどりのモチーフ、グラニースクエア。昨今の根強い古着ブームから再び流行り始めているようで、この冬様々なアイテムの修理依頼が舞い込みました。


まずは黒×白のシンプルなスカート。


1つ1つのモチーフが大きく、モダンなデザインです。しかし、少し丈が長かったようなので1柄分カットして丈詰めをしました(写真右)。グラニースクエアはかぎ針で編まれているため、同じように編んでつなぎ合わせます。


もちろん編み図もないので、よく観察し解明しなければなりません。


画像1


続いてはストールの破れ修理。


色とりどりのモチーフつなぎのお洒落なストールですが、思いっきり裂けてしまっています。


画像2


えぐれてしまった部分の修復は難しく、周辺部分にも破れが見られるため、該当箇所を切り取り、くっつけてしまいます。


画像3


モチーフとモチーフを繋いでいる糸を解いていきます。カットする糸を間違えるとモチーフ自体を壊してしまうので、慎重に確認します。


画像4切り離した状態


修理後の様子はこちら。違和感なく繋がっているのではないでしょうか。


画像5


最後はグラニースクエアのセーターです。


依頼された内容「セーターをブランケットにして欲しい」


どうやら依頼主にとって少し可愛すぎてしまったようで、着られないのでブランケットにして使いたいとのこと。


なるべく大きくして欲しいそうなので、余すことなく全て使っていきます。


画像6前身頃

画像7後ろ身頃


前後の写真を撮り、ストールとしてどう配置していくかを考えていきます。決定後は配置ごとに切り出します。


画像8


配置図に合わせて取り出したモチーフをくっつけていき…縁もつけてストールに。


セーターだった時の写真には、無地のパーツがあります。配置図の写真にもそのまま配置されていましたが、完成されたストールからはなくなっています。


画像9


これはその部分の糸を使って新たにグラニースクエアを編み、ストールの中に配置したためです。このようなことが可能なのもニット専門店だからこそです。


フィットニットにはその年の新作ニットや、流行のニットもたくさん修理しています。何か困ったことが起きた際は、お気軽にご相談くださいね。


2023年も後わずか。2024年のフィットニットは、好評だったワークショップのレベルアップや動画の発信など、よりよいニット修理専門店を目指していきますので、乞うご期待ですよ!


株式会社フィットニットhttp://www.fit-knit.com

Twitter @Fit_Knit_11704

Instagram @fitknit11704

修理技術者メグヲ
ライタープロフィール / 修理技術者メグヲ
㈱フィットニットの修理技術者。東京・高田馬場にあるフィットニットでは、卓越した技術を持つ修理技術者によるニットの修理・補修のほかリメイクなどを専門に受け付けている。元通りになるのは当たり前。着心地を損なうことなく修復することをポリシーとしている。
http://www.fit-knit.com
修理技術者メグヲ
ライタープロフィール / 修理技術者メグヲ
㈱フィットニットの修理技術者。東京・高田馬場にあるフィットニットでは、卓越した技術を持つ修理技術者によるニットの修理・補修のほかリメイクなどを専門に受け付けている。元通りになるのは当たり前。着心地を損なうことなく修復することをポリシーとしている。
http://www.fit-knit.com
article detail content line 1
article detail feat 1 line 1 article detail feat 1 line 2