フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業にしています。
早いもので、今年ももう終わりを迎えようとしていますね。2023年の最後はレトロでかわいいあのモチーフの修理事例を紹介します。
四角く編まれた色とりどりのモチーフ、グラニースクエア。昨今の根強い古着ブームから再び流行り始めているようで、この冬様々なアイテムの修理依頼が舞い込みました。
まずは黒×白のシンプルなスカート。
1つ1つのモチーフが大きく、モダンなデザインです。しかし、少し丈が長かったようなので1柄分カットして丈詰めをしました(写真右)。グラニースクエアはかぎ針で編まれているため、同じように編んでつなぎ合わせます。
もちろん編み図もないので、よく観察し解明しなければなりません。
続いてはストールの破れ修理。
色とりどりのモチーフつなぎのお洒落なストールですが、思いっきり裂けてしまっています。
えぐれてしまった部分の修復は難しく、周辺部分にも破れが見られるため、該当箇所を切り取り、くっつけてしまいます。
モチーフとモチーフを繋いでいる糸を解いていきます。カットする糸を間違えるとモチーフ自体を壊してしまうので、慎重に確認します。
修理後の様子はこちら。違和感なく繋がっているのではないでしょうか。
最後はグラニースクエアのセーターです。
依頼された内容「セーターをブランケットにして欲しい」
どうやら依頼主にとって少し可愛すぎてしまったようで、着られないのでブランケットにして使いたいとのこと。
なるべく大きくして欲しいそうなので、余すことなく全て使っていきます。
前後の写真を撮り、ストールとしてどう配置していくかを考えていきます。決定後は配置ごとに切り出します。
配置図に合わせて取り出したモチーフをくっつけていき…縁もつけてストールに。
セーターだった時の写真には、無地のパーツがあります。配置図の写真にもそのまま配置されていましたが、完成されたストールからはなくなっています。
これはその部分の糸を使って新たにグラニースクエアを編み、ストールの中に配置したためです。このようなことが可能なのもニット専門店だからこそです。
フィットニットにはその年の新作ニットや、流行のニットもたくさん修理しています。何か困ったことが起きた際は、お気軽にご相談くださいね。
2023年も後わずか。2024年のフィットニットは、好評だったワークショップのレベルアップや動画の発信など、よりよいニット修理専門店を目指していきますので、乞うご期待ですよ!
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