毛糸だま 2021年夏号より
編んでますか? 編み目記号が好きすぎるアミモノです。もう夏号ですよ?
どんどん編まないと月日ばっかり過ぎていくので、そろそろエンジンをかけるタイミングですよ?かき氷と編み物、最高の組み合わせですよね?
今回は「束(そく)」について。「たば」ではなく「そく」と読むのでご注意を。かぎ針編みの編み目を編む際に「目に入れる」場合と「束に拾う」(束に編み入れるとも言う)という場合があります。実はコレ、編み目記号の表現にも違いがあるの、ご存じでした?
「目に入れる」とは前段の目の頭に針を入れて編むことです。それに対し「束に拾う」とは前段の鎖編みのループなど、目の全体をくるむように拾うことです。そこで、そもそも束って何?という話になるのですが、辞書で調べてみたところ「たばにする。一まとめにしばりくくる」とありました。
そう、前段をくるみ束にするようにという意味だったのですね…。今回初めて辞書で調べてみて腑に落ちました。記号上では何が違うかというと、記号の根元にご注目。ぴったりくっついているのが「目に入れる」、根元が少し開いている方が「束に拾う」。これは基本の編み目記号はもちろんのこと、玉編み目やパプコーン編み目も同様です。
基本的な考え方としては編み入れる目が1目の時でも、前段が鎖目ならば、ほとんどの場合、束に拾って問題ありません。例外としては作り目の鎖や立ち上がりから拾う場合でしょうか。これは模様を安定させる意味もあるので、もちろん目を割って拾わなければなりませんね。あとは、ピンポイントで「ここから拾いたい!」という模様や作品の場合は拾う目がしっかり決まっています。まあ、とりあえず束に拾ってOKということで…。細かな違いと工夫が凝らされた記号図、やっぱりたまりません。
アミモノのつぶやき
「あ、そこは束に拾って」なんて一般では使わない専門的フレーズにうっとりしちゃうのですが、編集スタッフは記号の足元にまで目を光らせてチェックしているんです。編み図が完成して喜んでいたら、校正で全部足元に赤字を入れられていた時のショックと言ったら…かぎ針楽しいですよね?
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