2年ぶりに学生とスルシィがコラボをしました。
スルシィは「一本のかぎ針でフィリピンの女性たちの未来を切り拓く!」をモットーに、社会的課題に取り組むバッグブランドです。
古いセブ語で「ものづくり」を意味するスルシィ。ブランドではものづくりを通じてフィリピン女性たちの自立と持続可能な社会を目指しています。今回のコラボは、2021年にブランド設立10周年を記念イベントとして、サステナビリティやエシカルを考える「産学コラボレーション・コンテスト」開催に続き、2回目となりました。
テーマは秋冬も使えるラフィアバッグ。毛糸その他の異素材を組み合わせて、土台のラフィア素材を活かしつつ自由にデザイン・装飾、リメイクをするというもの。
学生たちによる力作が揃い、11月30日から12月14日までスルシィのInstagramで人気投票、スルシィ代表、スタッフ(現地含む)、編み手による審査が行われました。入賞者には賞金や副賞が贈られることになっていて、この学生が制作したバッグが販売されることになった場合、売上げは編み手の子供たちの奨学金 の一部になるそうです。
選考に残った8人の学生の作品を紹介します。
荒川 このは
「クリスマスツリーや、イルミネーションなど、冬のきらきら輝くモノをスパンコールや、ラメ入りの毛糸を使うことで表現しました」
小山 桜咲
Instagram @11sk.oym15
「持続可能なモノづくりで環境にも優しい素材を使用しているということで、自然との共存をテーマに」
久保 優花
Instagram @_yp._.py_
「落ちついた色の装飾・ビーズ・ファーを使って、秋冬も使えるデザインに。 ゴールドが基調のブレードやリボンを全体に付けることで統一感を」
多賀 心音
Instagram @koko.ta_
「素材のよさを引き出すため、全体を土台が見えるように装飾、 透ける素材やモチーフ、レースを施しました。使用する素材の色味をくすんだ色にすることで統一感を持たせ、ヴィンテージ風に」
中村 環
Instagram @ttmmaa.6
「ラフィアバッグの雰囲気と相性のよいバンガリー刺繍を選びました。 独特な雰囲気が好きなので、原色を使い少し変わった絵を入れて、フォークロアやチロリアンなどの印象を与えるデザインに」
ヘイ カ
Instagram @fafamybabe__zzzz
「リサイクルのデニムをひもにして編みました。ラフィアの季節感が夏っぽいので秋冬に向けて案囲気を変えました」
森 悠里花
Instagram @yurick.amo
「コンセプトは私の可愛いユニコーン。前面にはユニコーンを愛でる人の手、後面にはユニコーンを刺繍。持ち手の部分は編み込まれたユニコーンのたてがみをイメージし、毛糸とリボンを編み込んだものを巻きつけました」
リュウ ヤン
Bananas in the basket
「表面はバスケットからあふれ出るようなバナナの模様で、バナナは立体的に編んでつけました。バスケットと持ち手はレザーで作り、 裏面はバナナの木の葉を飾りにしました」
何人かの学生が皮革素材を使っていますが、実はこの材料、同じ文化服装学院にあるファッション工芸専門課程バッグデザイン科よりいただいた材料。バッグを作る際に残った皮革を活用させてもらいました。
同じ学内でバッグデザイン科の先生方からアドバイスがもらえるのもファッションを網羅した学科が揃う文化服装学院ならでは。ラフィアのバッグの可能性が広がったように思います。
生徒たちが持続可能なモ ノづくりの現場を知り、ニットを通じてSDGsに配慮した商品に参加できることは大変嬉しいことです。現地のスタッフともオンラインで交流できたことも貴重な経験になったはず。生徒たちにチャンスを与えてくれたスルシィ代表の関谷さんに、この場をお借りしてお礼申し上げます。
いま、クラスでは棒針編みで編んだラグランスリーブセーターが完成したところです。それぞれの個性が光る作品ばかりです。4月に初めて棒針に触れた学生も頑張って仕上げることができました。 いまだからこそ、永く大切にして着られるように。一目一目を丁寧に編む、ものづくりの指導を心がけています。
文化服装学院
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