フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業にしています。
今回もニットの修理事例をご紹介します。
1着目はピンクのシャネル。デザインが可愛く購入しようとしたところ、サイズが小さいものしかなかったため、なんとかならないかと相談を受けました。
袖は元々太いデザインのため問題がなかったのですが、脇が少し窮屈とのこと。サイズが小さいので仕方ないのですが、気に入ったものが着れないのは悲しい…。
脇に別布を足して幅を出し、サイズアップをはかります。
この部分にはめ込みたい…。
脇の縫い目が少し後ろ側にあります。この部分に幅出し分の別の編み地を足すことにします。非常に特徴的な糸の配色なので、似た糸を探すのも大変です。
模様は別物になってしまいますが、色味をかなり寄せることができたため、違和感なくはめ込むことができました。
幅出しをした分、裾のフリンジも移動の必要があります。バランスを見て違和感のないように移動させます。
正面から見た時、足した部分が見えないよう仕上げています。
続いては衿の付け直しです。
よく見ると衿がそっています。これが気になってしまう。衿の裏側が表側にきた方が自然なデザインに見える。ということで、衿そのものをひっくり返して欲しいとの修理依頼でした。
後ろ側も少しそっています。
ひっくり返すだけですがラペル部分との縫い合わせ部分や、衿の返り分を確保しながら付け直すため、抑えている左手は大忙しです。
無事に修理に完了。気になっていたそりのない衿になりました。気に入った形になったようで一安心です。
この洋服、ここがもう少しこうだったらいいのに…。
サイズ展開が少ないから着られないなんて…。
そういった悲しい出来事があったとしても、なんとかなるかもしれません。
そんな時はぜひ一度ご相談くださいね。
株式会社フィットニット
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