学生達は夢を編む

初めての作品制作

公開日 2025.06.10 ライター=御田昭子

学び
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御田昭子
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4月からニットを学び始めた2年生の作品が間もなく完成します。


最初の課題は機械編みのプルオーバーです。


2年生では棒針編み、かぎ針編み、機械編みを同時に学んでいき、編み目や組織が分かってくると、コンピュータニットの勉強がスタートします。


そこでニット独自の製品づくりの楽しさを学び、ニット独自のパターンメーキングや縫製法を学習していきます。


画像1身頃を編んでいるところ
画像2衿の拾い目


今まで家庭用編み機を見たことも触ったこともない学生達が、自分が着られるプルオーバーを作るのですから、慣れるまで大騒ぎ。目が落ちたら編み機の前に呼ばれ、糸がつれたらまた呼ばれてと、この時ばかりは教員は大人気(笑)。 大忙しです。

 

使用する毛糸は、編みやすく色数の多いハマナカのパーセントを使用しています。使いやすくてお勧めです。


画像3衿を編んでいるところ
画像4袖の仮縫い。初めて袖を通す


編みだけでなく、デザインをしてニットの計算を理解し、ゴム止めも…と編む前に学ぶことはたくさんあります。


計算では編み目の増減を植木算!で説明するところから始めます。ニット特有の計算を理解してもらうのは一苦労ですが、カリキュラムをこなしていくと、自分でオリジナルの編地を考え、編み図をおこし、自在に編めるようになります。


画像5最後はまとめの手作業

画像6


ニット初心者が多いのも文化に入ってくる学生の特徴です。最近ではインスタグラムを見て入学を決めました!との声も。ニットを学ぶ学生達の日々の出来事や、イベントに参加する様子に興味を持ってもらえて嬉しく思います。

 

1枚のプルオーバーが完成したら、私がいつも言うことは、


「1年生の時の先生に見せに行ってね」


ニットデザイン科の属するファッション工科専門課程では、1年次服作りの基礎を布帛中心に学びます。ファッションの基礎を教えてくれた先生方に、ニットを専攻してからも作品制作を楽しんでいる学生の姿を見てもらいたいのです。

 

古くは編物科と呼ばれた時代から、今もほとんど変わらない機械編み。1枚のプルオーバーにはたくさんの学びが込められています。


苦労したことや失敗したこともたくさんあるはずですが、プルオーバーが完成した時の達成感や喜びを忘れずに、卒業制作まで駆け抜けて欲しいと願っています。


今度、完成したプルオーバーを紹介したいと思います。



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御田昭子
ライタープロフィール / 御田昭子
文化服装学院 ニットデザイン科専任教授。文化服装学院ファッション工科専門課程ニットデザイン科。編物科・ニッティング科・産業ニットデザイン科と時代とともに名称を変え、ニット業界を支える人材を長年輩出しています。そのニットデザイン科学生達の奮闘を講師目線でお届けします。
https://www.bunka-fc.ac.jp
御田昭子
ライタープロフィール / 御田昭子
文化服装学院 ニットデザイン科専任教授。文化服装学院ファッション工科専門課程ニットデザイン科。編物科・ニッティング科・産業ニットデザイン科と時代とともに名称を変え、ニット業界を支える人材を長年輩出しています。そのニットデザイン科学生達の奮闘を講師目線でお届けします。
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卒業制作への思い

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専門学校の本領

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文化生の課外活動

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