毛糸だまのがっこうとは
「毛糸だまのがっこう」ってご存知ですか?
毛糸だまのがっこうは、1977年から続く日本ヴォーグ社の編み物雑誌「毛糸だま」を支える編集スタッフたちのスキルを学べる「がっこう」のこと!
「編み物にはこんな世界がある…」「これができれば役に立つのでは!?」そんな思いで日々編み物に関わる毛糸だま編集スタッフが着目する、ちょっとマニアックでとっても使える実践テクニックやノウハウをお届けする企画です。
学べるのは、デザインをレシピ化するときに必要な「原稿整理と校正」や、Adobe illustrator(以下イラストレーター)を使った「編み図の描き方」といった、「編む」こととはまた別の編み物テクニック。作家さんや講師の方はもちろん、自分のデザインの編み図を作りたい、次のステップに進みたいと考えている編み物愛好家の方などにおすすめのレッスンなんです。
目次
1.原稿整理ってどんな作業?
・原稿整理について
・校正について
・編み図について
2.編み物にどう役立つの?
3.こんな人におすすめ!
1.原稿整理ってどんな作業?
そもそも、原稿整理って、いったいどんな作業なのでしょうか。
<原稿整理について>
原稿整理とは、作家さんから上がってきた作品と元原稿と呼ばれる資料をベースに、作り方を整理し、新たに編み図を起こしてわかりやすくする作業のことです。
毛糸だまの原稿整理の主な作業は…
・送られてきた作品と原稿が合っているかを確認する
・毛糸だまのルールに則り新たに編み図を起こす
・編み図を指定の掲載範囲へ仮レイアウト
など。一言でまとめると、「作品の作り方を媒体のフォーマットに沿って最適化する作業」です。
<校正について>
校正とは、誤字脱字や数値、表記のゆれなどのチェックのこと。編み物の作り方では、それに加えて作品に使う糸の重さや作品のサイズ、描かれている線の種類や、編み目記号のチェックなども行います。
実は、原稿整理に含まれる各種確認作業も校正にあたるんです。校正は「最後の作業」のイメージがありますが、作品・原稿が上がってきた際、原稿整理後、トレース(手描きの編み図をデータ化する作業)後、レイアウト後など、その都度内容に間違いがないかを細かく確認しているんですよ。
<編み図について>
編み図は編み目記号を並べて編み地の編み方を表記したり、製図上にそれぞれ何目・何段編むかなどを示したりする設計図のこと。編み方を説明する際、英文パターンのように文章で説明することもできなくはないですが、やはり編み図があるとより分かりやすいですよね。編み図は主にイラストレーターや手描きで作図をしています。
編み図においてはの少しのズレや誤差が、「次はどうやって編めばいいんだろう?」などの疑問につながってしまうため、確認作業と細かい調整が必要になります。
2.編み物にどう役立つの?
ここで気になるのが、ここまでご紹介した作業を毛糸だまのがっこうで身に付けることが、編み物にどう役立つのかというところ。
例えば、原稿整理と校正について。自分のデザインをいろんな人に編んでほしい時は、作り方を文章や図で分かりやすく説明する必要がありますよね。でも、編み物もデザインも好きだけど、自分でまとめた作り方が分かりやすいか、正確かどうかは自信がない...。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなときに原稿整理と校正のスキルがあると、自分のデザインから分かりやすく読みやすい編み図を作れるようになるんです。
続いて、編み図の作成について。手描きで編み図を書いたことのある方ならご存知かと思いますが、手描きでの作図は同じ記号を何度も描かなければいけないし、間違えたときの修正や後からの細かい調整が難しいし、とっても大変。その点イラストレーターで作図をすると、コピー&ペーストで記号を配置できたり、間違えても手描きよりも簡単に修正ができたりと便利なことが多いんです。
毛糸だまのがっこうでは、毛糸だまの編集に携わるスタッフが直接レッスンを行って実践的なテクニックをお伝えします。「編む」だけではない編み物の技術を身に付けることでより深く編み物を理解し、これまでとは別の視点からも編み物を楽しめるようになるはずです。
3.こんな人におすすめ!
作家さんや講師の方はもちろん、自分のデザインをレシピ化したい、次のステップに進みたいと考えている編み物愛好家の方など、「多くの人に編み物の楽しさを伝えたい」方におすすめのレッスンです。
開催は不定期なのですが、ちょうど現在2023年5月開催の「イラレで編み図を作ろう」のレッスンの申し込みを受け付け中!興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
★2023年5月開催の毛糸だまの学校に関する記事
【5/26・27】毛糸だまのがっこう 『イラレで編み図を作ろう』2days Lesson
★これまでに開催した毛糸だまの学校に関する記事
【3/8・3/22】編み物レシピづくりの基本のキ 「原稿整理と校正」毛糸だまのがっこう
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