7月にニットデザイン科では特別講義を行いました。
お話いただいたのは卒業生で奥山メリヤスに就職した橋本 菫さん。
以前、第9回の「ニットデザイン科での学びと卒業後のこと」でも取り上げました。
奥山メリヤスは、国内ニット産地のひとつである山形県寒河江市にある自社のニットブランドBATONERが大変注目されている企業です。
今回は卒業して間もない先輩の話を聞ける貴重な機会となりました。ニットデザイン科の学生達にはSNS等で橋本さんは知られた存在で、楽しみにしていた学生も多くいました。事前にアンケートを募り、当日はそれに合わせて講義をしてくれました。
在校生が一番聞きたかったことは、やはり就職活動について。
橋本さんの学生時代はニットデザイン科での学業のみならず、コラボレーションに参加したり、他校や文化の他科との学生と一緒のグループに属して活動したりと、何事にも真面目で真摯に向き合い過ごしていました。いつも朝早くから登校し、いつ寝ているのだろうかと心配になるくらいでした。
文化服装学院公式YouTubeチャンネルの取材も受けてくれました。BUNKA生の日常に密着する連載動画『MAKE THE LEAP』。さまざまな企業や団合とのコラボレーションに積極的に参加しつつ、90年代カルチャーを発信する.NOMAに所属して制作活動に励む、2年生の頃の橋本さんを追っかけた内容です。こちらもぜひご覧ください。
話してくれたのは、文化での学校生活、就職活動のこと、そして仕事のこと、ファクトリーブランドの魅力や山形での暮らしなど多岐にわたりました。新卒募集のなかった会社にたびたび自分の思いを伝え続け、会社見学までたどり着けた経緯や面接、採用に至るまでについても言葉を選んで話してくれました。
すこし緊張していたのかもしれませんが、全然そうは見えず。私も学生達も話しに聞き入ってしまいました。
学生の感想は
「入学前から知っていて、お話を聞けて嬉しかったです。色々積極的に頑張ろうと」
「活動の場を広げられる可能性を感じました。人との縁を大切にしながら私も人と繋がりたい」
「ファクトリーブランドへの就職活動の方法やお仕事内容、職場の環境、地方での休日の過ごし方など詳しく聞くことができてよかった」
「とにかく写真が素敵だった。橋本さんの行動力がとにかくすごくて、アタックすることで行きたい道が開けることもあると講義を通して学んだ」
「今自分ができること、行動することが後に繋がると思うので手に届くところからでも挑戦していきます」
学生時代に経験してよかったこと、逆にやっておいた方がよかったことに関しては、ニットデザイン科に在籍し、同じ学びを経験しているからこそのアドバイスをいただきました。
講義の内容にはとても現実味があり、いまの学生達もすぐ実践できることがあるように感じました。今回の講義を通して、学生たちが将来何をしたいのか考えるきっかけになったり、ニット製品を見る目線が変わったり、これからの作品制作に少しでも生かせるとよいなと思います。
趣味は写真ということで、季節の移り変わりや日常の風景をたくさん見せていただきました。写真に関しての学生の感想も多く、
「初めて先にフォローしていた方のお話を聞けたので嬉しかった。 写真に惹かれてフォローして、そこからよく眺めていた。講義のスライドに出てくる写真も素敵で、見られてよかった」
仕事以外の時間は編み物をして過ごすことが多いそう。慣れない土地での暮らしでは編むことで心を穏やかに保てるのかもしれません。ニットが心の糧になっているのであれば教えた私にとっても幸いです。
後日、山形に戻った橋本さんから講義の感想をいただきました。
「卒業して間もないですが、 このような機会をいただきありがとうございました。 山形のニット工場で働く1人として、少しでも現場仕事の魅力やリアルが学生の皆さんに伝わっていたら嬉しいです。 ありがとうございました。」
講義を通して会社をはじめ周りの人に大変恵まれて、日々生活していることも知りました。
感謝ですね。最後に以前からファンだという学生と記念写真を撮って終了しました。若い卒業生のリアルな声が聞けた貴重な機会となりました。
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