フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業にしています。
新年早々様々な災害の発生、今も避難生活をされている方たちが1日も早く通常の暮らしに戻れることを願っています。
さて、フィットニットは年明け営業開始より様々な修理依頼が舞い込み、忙しくも充実した毎日をおくっております。
様々な修理が来るということは様々な糸との出会いでもありますね。
以前ご紹介した取り扱いの難しい糸のお話、覚えていますか?
今回はその第2弾となります。
ラメ糸
キラキラしておしゃれなラメですが、修理として扱うには癖がある糸です。まず、迂闊にアイロンがかけられません。素材に注意しないと溶けてしまったり、伸びきってしまって素材感が変わってしまう事もあります。また、撚りがほぐれやすく絡まりやすいのも特徴です。
ウーリー糸
ミシンで使用するウーリー糸のような糸です。柔らかい糸ですが、やはり扱いづらい糸になります。
ひきつれを起こした箇所の写真です。撚りが解けてぽわぽわになっています。細い繊維状になっているため、爪の間に挟まったり、ささくれの原因になることもあります。
絡まらないよう糸を整えながら修理をしていきますが、冬場は静電気も起きやすく、指に張り付いてきたりもします。修理に時間がかかるという意味でも扱いに注意が必要です。
ブークレ系統の糸
細かなループが特徴の糸です。予想がつくかもしれませんが、このループが針の穴やはぐ目に引っ掛かります。
ループ部分を伸ばしてはげれば早いのですが、なかなか伸びてくれないため、誰がはいでも苦戦する糸になります。
シャギーヤーン
毛足のある糸のシャギーヤーンは、今まで紹介してきた糸とはちょっと違った意味でも難しい糸になります。
さてはて。どこにハサミを入れて解けばいいのでしょうか。そもそも、どんな編み方をしているのでしょうか。毛足があるためわかりにくくなっています。そうなのです。この糸はほどくのが難しい糸になります。
こちらもシャギーヤーンのニットですが、かろうじて目が見えています。目が見えるのならほどきやすい。つまり、簡単な糸になる…のかと思いきや、そうはいきません。
一本にするとこのような糸になっています。芯糸から出ている毛足が厄介で、
・はぐ目を隠してしまう
・はぐ際の巻き込まれで絡まってしまう
・はいでいる最中の糸の絡まりの原因にもなる
と、慣れないうちは苦戦させられる糸になります。
いかがでしたでしょうか。今回もなかなか癖のあるラインナップになりました。
フィットニットでは、そんな難しい糸達に真摯に向き合い最高の修理を提供できるよう日々努力をしています。
何かニット製品で困ったときはホームページをご確認の上お問い合わせくださいね。
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