今回はちょうど一年前、初めての機械編みセーターで悪戦苦闘していた学生達の修了作品を紹介します。
修了作品は1年間の集大成です。好きな素材や技法を自由に使い、自分らしいニットを探し表現していきます。そして1年後の卒業制作へと繋がっていく大切な過程です。
ニットデザイン科では最初の1年間で機械編み、かぎ針編み、棒針編みを学んで作品に応用していきます。
文化服装学院ではコンピュータニットまでトータルに学べることが強みですが、最初は一目一目を理解することから始めます。
井田愛子(ニットデザイン科3年)
Instagram:1daik09
「雪国で育った自分の記憶や経験から発想して制作しました。さまざまな表情を見せる雪の姿を規則的ではなく自然発生的な編み地で表現しています。自分の手で糸から感覚的に編み地を生み出していけるのがニットの魅力。どの糸でどんな編み方をするかという組み合わせで、たくさんの可能性を探っていけることが楽しいです」
奥平由季奈(ニットデザイン科3年)
Instagram :__chaozzle_yu
「テーマは『パレット』です。画用紙に自由に落書きをするような感覚から着想を得て制作しました。2体をお揃いのようには見せたくなかったため、色のトーンや配色にこだわりました。ごちゃごちゃとした印象になるのではなく、見ていて心地よいカラフルさを表現しています。作品コンセプトはChaozzle(カオズル)。Chaos(混沌)と Puzzle(パズル)を組み合わせた造語で、たくさんの色や柄、技法が混ざり合いながらも、不思議と調和して見える世界観を表現しています」
大渕日向(ニットデザイン科3年)
Instagram:o0powu5o
「コンセプトは『幼稚な双子』。以前からオーバーオールの作品を制作してみたいと考えていたため、子ども特有の『高彩度選好』と『幼稚さ』を掛け合わせ、原色を用いてデザインしました。2体ともシルエットをほとんど変えずに色違いの双子コーディネートにするため、5色を使用し、2種類の毛糸のみで制作しました。手編み作品は完成させるまでに多くの時間を要しますが、一段ずつ人の手で丁寧に編み上げていく過程に魅力を感じています。少し大袈裟かもしれませんが、私にとってニットは人生に大きな影響を与えてくれた存在だと思います」
ニットデザイン科ではニットや布帛のテクニックを学ぶこと以外にも、デザイン画や色彩など多様なカリキュラムがあります。さまざまな授業を通じて幅広い視野を持ち、自分の引き出しを増やしていって欲しいです。
編み針を持つことから始まるカリキュラムですが、いつの間にか作品を完成させることができるようになります。ニットならではの魅力を表現した作品がひとつひとつ形になっていく様子は、実に感動的です。
学生時代という限られた時間を、一日一日大切に紡いでほしいと願っています。
文化服装学院
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bunka_fc(文化服装学院)
bunka_kd_official(ニットデザイン科)
文化服装学院 ニットデザイン科専任教授。文化服装学院ファッション工科専門課程ニットデザイン科。編物科・ニッティング科・産業ニットデザイン科と時代とともに名称を変え、ニット業界を支える人材を長年輩出しています。そのニットデザイン科学生達の奮闘を講師目線でお届けします。
https://www.bunka-fc.ac.jp
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