目次
すくいとじとすくいはぎ
半返しとじと半返しはぎ
編み物の基礎の本には色々なとじ方やはぎ方が紹介されていますが、いざ選ぶとなると、どの技法がよいのか迷いますよね。
そこで4回に渡って、針編みのとじはぎに関する万能な技法からマニアックな技法までご紹介しいきます。オリジナル作品を作る時などの参考にしてみてくださいね。今回は【その3】です。
【その1】はこちら
【その2】はこちら
【その4】はこちら
すくいとじとすくいはぎ
時間がかかり、中上級者向けの技法になりますが、仕上がりも薄く、糸の太さ、編み地の密度に関係なくどんな編み地にも使用できます。
ただし、細糸の場合は時間がかかることと、針の入れ位置が拾いにくいのであまり効果的ではありません。太糸の場合は必ず糸を割って使いましょう。
編み地の表側を見て、突き合わせにして持ちます。矢印のように針を入れ、
端の目の2本をすくって針を通します(糸は1回ずつ見えなくなるまで引きます)。
反対側も同様に糸が出ている位置に針を入れて、
針を通します。左右交互にくり返します。はぎも同様に頭の下の糸をすくって合わせます。
表から見たところ。端の目は半目ずつ消えるのですっきりと仕上がります。
裏から見たところ。とじ代が少し目立っていますが、スチームアイロンをかけるとほとんど気にならなくなります。
半返しとじと半返しはぎ
半返し縫いと同じ要領ですが、簡単にほどくことができないので手馴れてからがおすすめです。
輪郭線が多少でこぼこしていても針の入れ方で滑らかにすることができるので、斜線やカーブしている部分が特に有効です。太糸の場合は必ず糸を割って使いましょう。
編み地は中表に合わせて持ち、進んだ針間隔の半分戻った部分に針を入れますが、
向こう側の糸を割りながら針を入れて縫います。はぎも同様に頭の下に針を入れて縫います。
表から見たところ。端の目は半目ずつ消えるのですっきりと仕上がります。
裏から見たところ。とじ代はかなり厚みが出てしまいます。
毛糸だま2019年春号~夏号より