

フィットニット・修理技術者のメグヲです。ニット修理を生業にしています。
皆さんは手編みのニットを誰かからもらったことはありますか?
私は小さい頃、母から帽子を編んでもらいました。紺とオフホワイトの帽子ですが、まだ実家にあるのかな…。今回はそんな、母からもらった思い出のニットについてご紹介します。
こちら年季の入ったニットですが、依頼主のお母様が編んでくれた品とのこと。大切なニットです。
そんなニットの裾に、かなり大きな穴や劣化して糸が薄くなってしまった部分ができてしまいました。


これは長年着用していたからこそのほつれになります。
通常、あまりにもほつれが酷い場合は、新しいニットの購入をおすすめさせていただくことがあります。お金をかけて直しても跡が残ったり、すぐにまたほつれてしまう場合があるからです。
しかし今回のような場合は違います。
「お金がかかっても大切な形見のニットをまた着たい」とのご依頼でしたので、しっかりお応えできるよう修理手順を打ち合わせしました。
まず、糸が細くなってしまった裾を思い切って半分にします。もちろん端はきちんと処理をします。
切り取った裾半分。こちらから修理するための糸を取るため捨てたりはしません。
脇に空いた穴はそっくり抜いてしまい、はぎ合わせます。
修理後の写真がこちら。
裾のリブは短くなりましたが、酷かった部分を丸々取り払ったので、また気兼ねなく着られるようになりました。
いかがだったでしょうか。
思い入れのあるニットの修理も随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
【法人様】株式会社フィットニット
【個人様】株式会社ココ
Instagram:@fitknit11704
㈱フィットニットの修理技術者。東京・高田馬場にあるフィットニットでは、卓越した技術を持つ修理技術者によるニットの修理・補修のほかリメイクなどを専門に受け付けている。元通りになるのは当たり前。着心地を損なうことなく修復することをポリシーとしている。
http://www.fit-knit.com



